六花の約束

部屋に入っても、お互い気まずくて一言も発さない。

それどころか…俺は凜に近づけない。

殿も津田殿も、何考えてるんだか…!!

…そう思って、ふと気づいた。





この状態で、俺たちは本当に結婚しているといえるのだろうか、と。

答えは、否。



契りを交わしていない男女は、別に夫婦でもない。


契りを交わすということは、お互いを大切に想って、一生その人に添い遂げることを誓うこと。

一生その人を愛すると誓うこと。



その覚悟は、ある。

その想いは、ある。





「……凜…。……好きだ……」





溢れ出した想いが止まらないことなど、とっくに知っている。

嫌というほど、この身に刻んでいる。







「…あたしも、好きだよ…。蘭…」