六花の約束

そんな俺たちを楽しそうに見ながら、近づいてくる。




「やぁ、久しぶりだね、二人とも」

「本当に…」

驚きすぎて声も出ない。

「二人が一緒にとは…珍しいね」

「津田殿も、何故このようなところに…?」

「私は少々野暮用でな…。というより、蘭之介君」

「はい?」

「君はもう海瀬の人間だろう?私ごときに敬語を使うんじゃないよ」

津田殿は苦笑しながらそう言った。

…いやいや、そこはね?ほら、あれだよ。

「いえ…年齢とか、その他もろもろがありますし…。本来の身分は私のほうが下でして…」

「でも、君があの海瀬を継ぐんだよ?」

「それは…ですね…。たぶん凜が…」

「あたし!?あたし、女だけど!?」

分かってるよ、そんなこと!!

だから俺がきっと…継ぐことになっちゃうんだろうな…。

「そう考えると、怖いですね。ちょっと」

「驚いた。君に怖いものなんてあるのかい?」

俺を何だと思ってるんだ、あなたは。

「私にだって怖いものくらいありますよ」

「そうか、では聞こう。君が一番怖いことはなんだ?」

俺が一番…怖いこと?

そんなの、決まってる。















「凜を失うこと…」