「…殿、奥方様…。凜姫様を、私にください。必ず、幸せにします」
今、蘭とあたしは父上の前で結婚を承諾してもらおうとしている。
ああ…すごく緊張する…。
「…蘭之介。そなたは、凜をどう思っておる」
父上…なんていう質問を…。
こんなの、答えるの難しいじゃん。
蘭はあたしをちらっと見て微笑んだ。
それから父上を見て…優しい笑顔のまま。
「とても優しくて、可愛らしくて、強くて…。でも弱くて脆い人です。その弱さも脆さも、愛おしいと思います」
「全てを分かち合うのは難しいと思いますが…分かち合って、支え合って、生きていきたいんです。それができるのは、私にとって凜姫様だけなのです…」
蘭…。
あたしも、蘭だけだよ。
愛おしいと思うのも、支え合って生きていきたいと思うのも。
こんな感情は、蘭だけのためにあるんだよ。


