目の前にいる蘭は、驚いた顔をしている。

「言っておくけど、冗談じゃないから!本気で…本気で好きなんだからね!?だから…行っちゃ、やだよ…」

言っていて泣きそうになる。

こんな言葉で、蘭に伝わるのか分からないけど。

「行かないで…お願い。あたしの願いは…もうそれだけだから…」

蘭に、側にいてほしい。

それだけで十分だから。








「……俺も、側にいたい。また傷つけるかもしれない。でも…絶対それ以上大切にする…」


蘭は、真剣な顔でそう言った。

「…もう、いいよ。昔みたいに…戻ろう?」

早く、早く呼んでほしい。

名前を、あなたに。










「大好きだよ、凜」







最高の笑顔で。


ずっとほしかった言葉を。






あなたは言ってくれた…。