六花の約束

いくつか呼吸を繰り返したあと。


「…本気、です」



振り絞るような声が聞こえた。

「…あなたが悪いんですよ。ただの戯れ言として捉えて下さらないから」

蘭は振り返って、あたしを見た。

「ずっとずっと、好きだった。出逢ったあのときから、今まで。きっと、絶対にこれからも」

近づいてくる蘭を、ただ見つめるだけしかできなかった。

「…なんとか言ってくれませんか?……突き放してくださいよ、こんな馬鹿げた想いには、応えられないって」

皮肉っぽく、蘭は笑った。






「嫌、だよ…」

蘭を突き放すなんて、もう嫌だ。







「あたしだって、蘭が好きだよ」



あたしは真っ直ぐに、蘭を見て言った。

今まで溜め込んでいた想いを。