六花の約束

一度溢れ出した想いは、止まることを知らない。

次から次へと、とめどなく溢れ出す。 

「…あの約束も。忘れたことなどなかった。ここへ帰ってきて、一番に思ったのはあなたのことだった」

俺は凜から視線を外して、続ける。

「叶うはずないんだと、己で己を律しなければ…壊れそうだった。あなたに会えなかった十年間、ずっとあなたを想ってた」

凜は、何も言わずに…黙って聞いてくれてる。

「帰ってきたら、もう姫と武士だ。昔のように戻りたいと願いつつ、戻っては駄目だと。それがあなたのためだと…思うことで想いを殺してきた」





それも、もう限界だけれど。



許してよ、凜。



俺は凜を振り返って…視線を合わせた。










「俺は、お前が好きだよ」