六花の約束

…仕方がない。

こうなったら…海に落ちてから辿ってきた道をくまなく探そう。

それしかできない…よなぁ。

「…じゃあ海に行くか…」

海に出るまでも、草木の周りを注意深く見る。

かんざしだったら光ってよく見えるかな…。

集中してるけど、それらしきものは見当たらない。





砂浜に出た。

海風が、少し寒い。

「そっか、もう冬か…」

季節は移り、もうすぐ冬になろうとしていた。

俺がここに戻ってきたのが、春。

この冬を越えたら、一年か…。

長いようで、実際は短かった。

「いろんなことがあったなぁ」

物思いにふけっている自分を、年寄りくさく感じて笑った。