六花の約束

目を覚ますと、心配そうにあたしを見ている日海と目があった。

「姫様、少しの間…しっかり休んでください。まだ本調子ではないのですから」

…でも、そんなことしてたら…蘭が行っちゃう。

またあたしを置いて、江戸へ。

そんなあたしの気持ちが分かったのか。

「…隊長様の江戸行きは、姫様のお身体が完全によろしくなってからに、なったそうです」

「……ほん、とう?」

「はい。ですから、姫様はご自分のことだけを考えてください」

あたしの風邪が、治ったら。

蘭はここからいなくなる。

だったら、あたしがやる行動なんて、一つ。








風邪を、治さなければいい。



我ながら、子供っぽいと思う。

迷惑をかけると思う。

それでも、蘭がいなくなるのは嫌だ。