六花の約束

「蘭、行こう」

「…仕方ありませんね。…ただし、あなたは私が守ります」

「よろしくね、隊長さん」

ちょっとちゃかしてみた。

「…凜姫様に言われると…なんか変です」

「なんだとっ!?」

「嘘です。分かってますよ…お姫様」

…仕返しか…。

「誰か、凜姫様に剣をっ!」

あるのか?あたしの剣。

「どうぞっ」

あったし!

「ありがとう」

あたしは差し出された剣をにぎる。

…ん?

これ…海瀬城にあった剣…!

まさか…家宝!?

「どうじゃ、凜。持ち心地は」

父上がにんまりとしている。

「最高です。…使いやすそう」

「そうじゃろ。それはな、海瀬の者が、初陣を飾るときに使う刀じゃ」

…初陣。

「まあ、こんなもの初陣とは言わぬが。それでも、凜にとっては初の戦と思え」

「…はっ」

海瀬の名に恥じぬような戦いを、してみせます。

「…もう、負けぬぞ!」

「女になにができる!」

「黙れ、山賊ども!」

蘭の一声で、山賊は静まり返った。

「…我が名は海瀬凜!海瀬の名に傷をつけた輩を、捕らえよ!」

「御意!」

こうして、あたしの初陣(?)は再び幕を開けた。