六花の約束

ふざけんなよ、凜!

お前…今の状況がどれだけ危ないか、分かってんのか!?

凜は間一髪で男の剣を受け止めた。

俺は…男の首に、短刀を当てた。

全ては、凜の動きと一致させてのこと。

「…凜姫様を前にしても、剣を止められないとは…。ふざけるなよ」

本気で…心臓とまるかと思った…。

凜に何かあったらどうしようって。

俺は男が許せなくて、殺気を込めて言ってやった。

「……自分がどうなるか、分かってるんだろうな」

男は情けないくらい震えて、がくがくと首を上下にふった。

俺は短刀をおさめて、凜をみた。

…美奈子と話してる。

怖かっただろうな…。

まだ子供、それも女の子なのに。

最低だ、あいつら。

凜にまで被害及ばせやがって。

…次あったら、ただじゃおかねぇ。

美奈子の母親がきて、凜に何度もお礼を言って帰っていった。

「…凜姫様」

俺が呼びかけると、凜はばつが悪そうな顔をした。

「蘭…」

何かをためらっているような、そんな声。

「蘭…ごめん」

はぁー…。

凜に頭下げられたら、許すしかないでしょ。

「…蘭?」

俺がため息をついたからか、凜は頭を、あげた。

「凜姫様。どうか、もうこのようなことは…。本気で焦りました…。お怪我はないですか?」

「怪我は…」

俺は聞きながら、凜の怪我を探していた。

見つけたくはなかったが…凜のことなら、分かるみたいで。

俺は、凜の右手首を掴んだ。

「…っ…」