六花の約束

どうしよう…。

この人と一緒にいたくない。

二人とも、黙ったまま。

…何か…何か、話題は…。

何か話していないと、怖くて。

「あの、天城さんはおいくつですか?」

愛想笑いで聞いてみた。

なのに、返ってきた答えは。

「ああ、聞いていた通り、凜姫はお綺麗ですね」

…は?

あたしが質問したのに、何言ってんだ?

「あの…天城さん?」

「いやぁ、照れるな、天城さんなんて」

…こいつ、大丈夫か?

どこかおかしいんじゃないか?

相変わらずにやにやしてるし。

…気持ち悪い。

「凜姫の噂、有名ですよ~。ものすごく美人だって」

…そんな噂、嘘に決まってんだろ。

「ねぇ、私たち、夫婦になるんですよね」

はぁ!?

何言ってんだ、なるわけないだろ!

「いえ、それは…」

「照れない、照れない。本当、かわいいんだから…」

そう、気持ち悪いことを言ってどんどん近づいてくる。

「いや、あの、近いです」

「いいじゃないですか。私と凜姫の仲でしょ」

いや、なにもないし!

「ずっとあなたに触れたかったんですよ」

…嫌だ、気持ち悪い。

何を言ってるんだ、こいつは。

…どこかで見たことある男は、あたしに触れようとしてくる。