「…はあ…」

今のあたしの状況はというと。

女のかっわいらし~着物に、髪は高いところで2つのお団子。

かんざしもついていて…。

真っ赤な牡丹に金色のしゃらしゃらしたやつ。

はっきり言って。

「…うっとうしい」

かんざしつけるなら、蘭にもらったやつがよかった…。

あのかんざしは、今も着物の袖のなか。

誰にも、触られたくないから。

「蘭…」

なんで、昨日はついてきてくれたんだろう…?

あれから、蘭に本音を言おうとしたんだけど…。

なんとなく、言えなくて。

やっぱりあたしはいくじなしたぁ。

ほんと、自分が嫌いになる…。