☆凜side☆

今日は、二人目の見合いの日。

…やりたくない。

逃げたいけど、前回やったから、逃げられなくなっていた。

見張りが強化しているんだ。

…父上と蘭がやったらしい。

面倒だ…。

「なーにしてよっかなぁ…」

正直、ひま。

うーん…。

蘭に嫌われたことだし、稽古場にはいけない。

…といっても、今日は女の着物だしな…。

稽古はできない。

…蘭に会いたい…。

会って、ごめんって言って、そして…。

本当の気持ちを、伝えたい。

もう、この想いを閉じ込めておくことはできない。

…届かなくても、いい。

だって、もともと勝手な想いなんだから。

あんな、子供の約束…蘭は覚えていないだろうから。

想いを伝えて。

それからは…蘭に決めてもらおう。

蘭の、幸せを。

あたしは……もう、いいや。

優しい人と結婚すれば。

津田さんみたいな人と…。

あたしは、幸せを望まない。

だから…だから、お願いです。

蘭は、幸せにしてあげてください。