六花の約束

津田様が早く帰らなければいけないらしく、凜と津田様の試合が行われた。

審判は、俺。

「…では、始めっ!」

先に動いたのは、津田様だった。

…凜の弱点、それは、女だということ。

力がないから、男の剣を受け止めるのが難しい。

それを利用してか、津田様は斬り込んでいった。

凜は危なかったけど、止めた。

そして。

……俺と同じような動きをした。

俺はあんな動き、教えてない。

なのに…すごい。

速さはまだ劣るけど、練習すれば…武器になる。

結果はもちろん…

「…勝者、凜姫様」

「いやぁ、さすが凜姫だな…。強いよ」

津田様が、凜に話しかける。

「…あたし、何やった?」

おおーい!覚えてないのか!

「は!?あんな速いの、見たことないんだけど。覚えてないの!?」

津田様も驚いているじゃないか。

覚えてないなんて…。

…無我夢中だったんだな。

「…覚えてない」

「すごかったよな、蘭之介君」

なぜ、俺にふる!?

凜も驚いてるし…。

「…はい。前よりもとても速かったです」

当たり障りのない答え。

でも、本当のこと言ったし…いいよな。

試合が終わったので、津田様は帰る準備をして、城門にいた。