あの夏の君へ






「本間やね…」

少し切ない気持ちになった。

「荻、今何してるん?」

『今な、下校中』

「…部活遅くまでしてんねんな…」

『今日はな、何となく自転車で来んかったんよ』

「何で?」

『帰りに俺も亜樹に電話しよかなって思ってたから』

躊躇なく言った彼に、今さら気づいたことがあった。

荻は…もしかしたら私のことを本間はもう何とも思ってへんのやないんかな…って。