「なあ?亜樹氏?」 「へ?何?」 長谷部くんは毎度クラスに現れては荻と喋っていた。 会話をしない荻と私が嫌やったんか、よく話を振ってきた。 嬉しいけど、切なかった。 荻は気まずいのか、一切こっちを見ようとはしなかった。 苦しくて、悲しくて、自分を拒絶されているような気分だった。 最初は適当に返してたけど、私も荻の態度を見ていたら辛くなって、ほとんど無視するようになった。 時が経てば長谷部くんも来なくなって、到頭、荻とは何の繋がりもなくなってしまった。 もう何もなくなってしまった。