あの夏の君へ






「野球どう?」

『…あぁ、上手く行ってる』

「良かったな」

『あぁ…』

「…」

『…』



荻。

何で、期待させるん?

何で、優しくするん?

私、もう限界やで。

こんなに近くにいるのに、いちばん遠いって辛すぎる。

突き放して、引いて、揺さぶって。

「…荻……」

『ん?』

「会いたい…し」


会いたい…。

会いたい…。

『…うん…』

「もう…いややって…耐えられへん……」

突き放して、引いて、揺さぶって。