「ん、ならいーけど。 俺も久々に祐介と会いたいなぁ。」 そう言って空を見上げた爽くんとは対照的に、私は靴のつま先ばかり見ていた。 ねぇ、私。今隣にいるのは爽くんでしょ? なんで、先生のことばかり考えているの? ―…爽くんを、真っ直ぐに見てあげたい。 それは、わかっているのに。 先生はいつだって、私の心を占領する。 「―――…美優?」 ―…神様の、悪戯か何かかと思ったの。