「帰るぞ」 「先に帰って」 「無理」 「…8時になったらちゃんと帰るから」 もう呆れられちゃうかもしれない。 諦めの悪い女だって。 「…あっそ」 ほら、ね。 陸は眉間にシワを寄せたまま 乱暴に扉を占めて教室から出て行った。 あーあ…。 あたしって、本当にバカ…。 陸は、あたしのこと 図書室で待っていてくれてたのに。 図書室の窓から見える校門を 見て、そこから出てきた あたしたちが仲直りしたのか 見るつもりだったんだよね…?