まだかなぁ。 暖房が効く時間も過ぎてしまい、 教室内は少し寒くなってきた。 「杏〜…あーん…」 机に突っ伏して唸る。 その机も、もうぬくもりはなくて ひんやりしている。 来るかもしれないっていう心が もうすこしで折れてしまいそう。 19:00…、19:30…。 刻一刻と時間は過ぎてしまい…。 「ひな」 そのとき、頭上から聞き慣れた声がした。