ゆりかごよりもあぜ道を走る自転車のように乗る身を揺らされても、冬月はこのまま眠れてしまうほど心地よかった。 「兄さん……」 走りに夢中――冬月を助けようと奔走する秋月に何を言っても伝わらないだろうが。 「これからは素直に生きる。やりたかったことをやるよ。僕ね、兄さんと同じになりたい。兄さんと一心同体に。まったく同じになりたいよ」 13の夏、大きく変わった人生の分岐点。 新緑の匂いと共に、大好きな人の匂いで体を満たしながら。 「気持ち(好き)は、繋がったからね」