ヤンデレパーティー



「ああ、いいよ。兄さんになら殺されてもいい!僕を殺せば、兄さんは僕のことを忘れない、僕は兄さんの中でずっと息づいている。

刀を持つ度に、刀で斬る度に、寝るときも起きたときも、夢でも現実でも、兄さんは僕を一生忘れない!

兄さんに殺されるなんて最高だ!いいよ、兄さん、殺して!さあ、早くっ。でないと――」


草を踏みしめて駆け込む足、ずぃと秋月の懐に入ってきた黒鉄を寸でのところで銀の一閃が止めた。


「僕が兄さんを殺すから!」


小競り合う刃同士、ぎちぎちと歯ぎしりみたいな音を奏でる。


妖刀のまがまがしさと冬月の過度の愛情が冷気を持って、秋月の首筋を舐めるようだった。