ヤンデレパーティー



冬月の想いから、そこを利用する千刈刃も。


冬月の想いが本物だと素直に信じられたのは、今まで“それらしいこと”があったからだ。


どれもが些細すぎて、考えすぎと結論づけなかったが、ここまで訴えられてはもう信じるしかあるまい。


長年想い続けてきた冬月の好意。家族愛以上の、人として愛情の秤が壊れるほどに、冬月は今まで隠してきたんだろう。


「兄さんがもう嫌わないように殺してあげる。大人しくしてね。痛くしないから……!」


気持ちの整理がついても、やはり向かってくる冬月に秋月は手をこまねるしかなかった。


時折、刀で防ぐも、冬月を傷つけようだなんて思えない。