ヤンデレパーティー



「落ち着きぃ、冬月!何があった――」


「違うっ、僕の聞きたい言葉はそれじゃない!この僕を受け入れて、好きって言ってよ!」


包丁を振り回す冬月。剣術とは程遠い素振りだ。避けるのは足を遠ざけるだけで済むが、戸惑いは隠せない。


秋月にとっての冬月とは良い子だ。


消極的な面があり、いつも秋月の後ろについているような寂しがりや。大人しく、こんな叫びなんかあげない、守るべき存在だった。


なのに、この豹変ぶり。


豹変前と後の違いを間近で見ていた秋月は、すぐにあの包丁のせいかと察する。