「それで、あいつが満足しても、あいつの汚名が消えるわけではない。一人は犠牲にしたな、お前」
「後始末など単に私が『これも創作なんだよ、本当にいるはずないよ』と己を否定すればいい話だが、今のところする気はないな。まあ、アレがどうしても『そうしてほしい』と言うならばしてやらないでもないが、どうせ言わないだろう。納得させるからな」
「説得じゃないのか――もっと悪い言い方なら、言いくるめてだ」
「乱暴な言い方だ、アレはそこまでしなくとも、具体的な理由があれば『まあいいか』と折れてくれる。優しいというよりは投げやりなのだろうね」
「お前相手では、投げやりにもなるさ。お前の言い分に反論しようだなんて、一度でもすれば『ああ、こいつには無理だ』と諦める。太陽を隠す雲に退けろと言うものだからな」


