ヤンデレパーティー



「なるかっ!」


べしっと『さあ行こう』と表現した、玄関を指差すAの手を叩いた――つもりでも、Aは紙一重で指を引っ込めていた。


「貴様、最初からこのつもりで……っっ、とんだ恥だ!雑菌どもの好奇の目に晒され、もしくは哀れみを向けられるようなこの屈辱!貴様を炙って晴らしてやる!」


激昂して顔を赤くしているのか、恥ずかしくて顔を赤くしているのか、どちらかと言えば、頭抱えて悶えているので後者だろう。


「十束、どうしたのですか」


ほんわりとしたお嬢様に戻る朱耶を疑いもせず、すがるように十束はその手を握った。


「ああ、お嬢様。どんな恥辱を浴びようとも、それがあなたの身代わりとあれば、それだけが俺の救いだ。お嬢様にこんな屈辱は似合わない。

あなたに課せられるであろう、全ての嫌なことは、あなたを一心に思う俺が引き受けます。ですからお嬢様は何の心配もなく、こうして俺のことを待ち続けてください」