「そう。なら、心置きなく私も来られるわねぇ。正直、二人の世界の『おじゃま虫』になっているんじゃないかと思ったのだけれど」
「彼はAちゃんをあんまり好きじゃないかもだけど。『おじゃま虫』だなんてないよ。Aちゃんと私の一緒にいる時間なんて、彼と一緒にいる時間と比べれば雲泥の差だから」
「四六時中でしょ、もはや。よく飽きないことねぇ。倦怠期知らずかしら」
「ないない。両方とも手離したくないぐらい、いっそ手を接合してでも離れたくないんだから。
彼にはずっと隣にいてほしいぐらい。うん、手離してくれないし、私も手離したくないよ」
朱耶を想う十束のように、彼女もまた同じように笑ってみせた。
「ずっと、ずっと。ずぅっと、離さないんだから」


