「いえいえ、どこに行っても結果は同じ。仮にお嬢様をただの一生徒と見る高校があったとしても……ああ、いえ、あり得ない。目にした瞬間から、お嬢様は一生徒ではなくもはやさる王国のお姫様と崇められるのは必須。
もてはやされ、尊きお嬢様に近づこうと毎日お嬢様には人が群がることでしょう。
そんな俗世間の空気に揉まれれば体調も悪くなる。ですが、心優しきお嬢様のことだ。そんな体調不良を顔に出さず、近寄ってくれた有象無象の相手をにこやかにし続ける。
ああ、何たる優しさ……!顔を青白くしながらも、精一杯有象無象を友達として相手する姿が目に浮かびます!
いけませんよ、お嬢様!そんな俗世間に舞い降りてまで、我慢なさらないでください!お嬢様は何にも縛られずに、この部屋にずっといればいいのですから」


