(一) 彼女は気高い。 彼女は美しい。 彼女は凛々しい。 彼女は儚く。 彼女は切なく。 彼女は寂しがりやで。 彼女は一人で泣いて。 彼女は一人で戦って。 彼女は一人で在って。 そうして何より、俺の恋人だった。 女の身でありながら騎士という職種についた彼女は毎日、他の男どもから好奇な眼差しを受けていた。 それでも彼女は剣を振るい、何よりも誇り高く振る舞った。 男らしくあれと自身の性別を無きものにし、冷徹であれと優しさをしまい、冷酷であれと涙を決して見せなかった。