ヤンデレパーティー



魔術で応戦しようにも、行使するための集中力が削がれた。


重くのしかかる蛇に、膝が曲がりそうになる。


「“彼女”は来ない。なぜだろうか、僕はこんなにも、想っているのに。朝でも昼でも夜でも、想うのは“彼女”だけで、他のことなど手につかず、あげく――あげくの果てに、人間を捨ててまで“彼女”を愛したのに。

分かっている、分かっているんだ!“彼女”も僕の愛に応えていると、気持ちは伝わっている、相思相愛とも自覚しているのに……っ、この腕で彼女が抱けないんだ!

これがどれほどの苦痛かっ、最初はまだ愛されているだけで良かった。その“彼女”の愛だけで満足だったが、日に日に、刻一刻と溢れんばかりの愛が叫ぶ、己自身に糾弾してくるのだ――」