あり得ないと否定する言葉を、スプガウスが阻んだ。
「軍門だなんて、僕は君を配下に置くつもりはない。神として、ああ、君が信じるならば僕はその通りに動くのもやぶさかではないよ。神は必ずしも人間に優しいモノじゃないが、絶対的に何もしない、というわけでもない。
神を何よりも崇めて敬う君みたいな善人ならばなおのこと、何かしてあげたくなるんだ。
それともこう言おうか?昔のように、友人としてまた、やり直さないか。――もっとも、僕は人を捨てた身。多少なりの違いはあるかもしれないが」
関係としては仲良くいきたい、と手を差しのべよう笑顔でスプガウスは言う。
イリイアにスプガウスの表情など分からないが、その音は昔を――目が見えていた時を思い出させた。


