「抵抗させてもらうよ。僕はまだ神を愛していたい。ああ、いや、神との恋仲を崩したくはないのだよ」
「私の意思は神のご意志ですわ」
「君の思い込みの神だろうに。優しいだけで何もしない無能な神の」
「っ、スプガウス!」
自身への侮蔑は呑み込めたが、神への冒涜は怒りを吐き出してしまう。
右手を前に掲げたイリイア。そこに在るはずがない一冊の分厚い本があった。
「我、神罰の代行者。全ての悪を裁き、全ての罪を裁つ執行官なり。邪悪たる根を根絶やしに、善たる人々に健やかなる生涯を約束する審判を此処に。
我らが崇高なる神よ、慈悲なる御心で、今ここに断罪せし命を救いたまえ――!」


