ヤンデレパーティー



苦悩、苦悶、苦痛、それらまとめた喘ぎだった。


全ての気管が正常に機能しないのか、愛によって壊れた体でも、スプガウスは恍惚の表情を浮かべている。


想うだけで果てるような、思うだけで絶するような。


「狂っている……」


イリイアにしてみれば告白ではなく独白――内にある精神崩壊を語られていると思えた。


宗教の洗脳にはこうして精神崩壊、もしくは自我破綻になる例も少なくない。


人間の心理は脆いのだ。信じやすく、傷つきやすい。神に近い場所に立つことで、現実を達観してしまうのだ。


現実の軽視――つまりは神(夢)を現実に取り入れようとする。


『神が言われたからそうした』、を言い訳にやってはいけないことをする輩は、単に現実から目を背けただけだった。