ヤンデレパーティー



「そうそこだよ、そこなんだ。イリイア、君は神の代理人として、君の言うところの悪人(僕)を裁きに来たのだろう。

悪を挫くというその善行は君の人柄がいいにしても、君に直接の命を――『スプガウスを裁け』と言ったのは上の連中だろう?天ではなく、もっと近い、手が届く場所に座る上司の命令のはずだ」


「それ、は……」


「だからカトリックは人間に遣われる者なのだよ。組織化された教派の信仰など、下になればなるほど薄い。何せ、敬うべきものが神から上司になっているのだから。

神には手が届かない、しかして、上の階級――“人間ならばまだ届く範疇”にこそ人間はそいつの信頼を勝ち取ろうと恭しくも行動し、あわよくば上の階級に上がろうともする。

神への信仰?なんて欺瞞。なんて中途半端。君たちが重んじるのは神だけではなく、人間の教えも混じるというのに」