だったらミナナはそのやり方にどう応えるべきだが――正直、思い付かない。


彼ほどの愛はない。ただいるだけしかできなくとも、彼が笑うのだからこれでいいんだとまとめている。


『甘えているのは、私』


彼の愛は消えないと何もしない、委ねているだけの身。


彼に捨てられるなんて一度も考えないほど、安心して――


「あなたのそばは心地良いですね」


いられるのだろうと、ミナナは目を閉じた。


横になれば彼とて同じ、添い寝は忘れてないらしく、「おやすみ」と彼も目を閉じる。


電気がつけっぱなしかと思えど、まあいいかと意識を沈める。彼の体を感じながら、全てが要らないと思えそうな心地良さを覚えながら。


浸るように落ちていくように、ミナナは彼にすがりついた。