愛して、愛して、ただ愛して。


ミナナのためにと何でもするし、尽くしてくれる。


無償の愛とはよく言ったものだ。彼は見返りを求めず――ああ、いや、強いて言えば隣にいるだけで笑顔になれる。


無償の愛にして、無性に愛したい。それで幸せ。


安っぽい幸せだと思った。けど、その愛は安易で単純で分かりやすくとも、底が見えないほどに深い。


無欲だからこそ、見つけた一点の光(欲)を手離したくないのか。


執着、依存、それは愛ではないと誰かが言ったが、ならば愛とはなんだ。


こうして病み付きになるほど愛することが本物に思えた。だって彼はきっと、ミナナを手離したりなんかしないから。確証代わりの証、それが依存だ。