倹約家で無欲で、現金な自分。 お金の大切さは身に染みているらしく、ミナナはもうシールをゴミ箱行きにする気は毛頭なかった。 本来、タトゥーシールとは体だけでなく、その名の通り、シールとして物に貼り付けることができる。 しかしながら、タトゥーシールという単語をついさっき聞いてざっくばらんな説明を受けたミナナにとっては『体に貼るもの』と固定概念が生まれてしまった。 先入観が刷り込まれたか、この28万……もとい、タトゥーシールは体に貼ることしか使い道はないとミナナはある決断を下した。