「タトゥーのシールって……体に貼るんですか?」
物じゃなくて体になんてすぐに取れるだろうと不審がるミナナを察してか、彼はふふんと得意気に説明し始めた。
「確かに体に貼るシールだけど、特殊なインクと粘着性で体にぴったりと刷りつくんだ。カメラの写真みたいなものかな。転写シールとも呼ばれているみたいだけど。
やり方は簡単。貼りたい場所に当てて、柄ごと台紙に水を含ませ、湿らせるだけ。するとなんと、肌には本物のタトゥーさながらの鮮やかな模様が!」
「それでお値段は?とか言われたいんですか、あなたは」
先ほどから訪問販売じみている。彼にして見れば、画期的なアイテムだと嬉しいには違いないが。


