~紫苑side~ 俺はあの日からずっとイライラしている。 それは俺だけじゃない。 尚希もだ。 尚希も尚希で、パソコンに向かいながら般若と化している。 「……紫苑、ちょっと気になることがあるんですが…。」 「……何だ。」 「最近水狼と並ぶほど強い族が隣の県で出てきたんですよ。」 「……それがどうした。」 「その族の名前……、"青華"っていうんです。」 「"セイカ"?」 「いえ…、"青華"と書いて……"サファイア"と読むそうです。」 「"サファイア"……だと?」