あたしは女達を見渡した。


まるであたしは存在なんかしないかのように、龍に絡んでくる女達。


--ちょーカッコいい♪!!


--今の彼氏と別れるから付き合ってくれませんかぁー♪?


………あっ…。


この女達はきっと……。


「あぁーっ!!あそこにスッゴいイケメンがいっぱいいるーっ!!あっ!!あれって今一番人気の俳優だーっ!!」


"あそこにUFOがいる!!"のと同じように、"あそこにイケメンがいる!!"と声を振り絞って叫んでみた。


「「「キャーッ♪!!」」」


やっぱり……あたしが思った通りだ。


案の定、女達はあたしが指差した方向に向かって走っていった。