「あ・・・・・・」
巧さんが一瞬、無防備な顔を見せた。
そして、撫でる手をとめてパっとそっぽを向く。
「巧。何妹にときめいてんだよ」
小夏さんのイジワルそうな声が聞こえて、巧さんは焦った様子。
「ち、違っ・・・」
「まぁ、いいか。なんでも」
「それよりさぁ・・・オレらは雪って呼んでいいの?」
翔さんが、重要らしいことを真顔で私に聞いてくる。
そんな・・・大切なこと?
皆いきなり呼び捨てだから、もう慣れちゃってるんだけど・・・。
「はい。いいですよ」
「じゃ、雪はオレらを何って呼んでくれる?」
「え?」
「だって、兄妹なのにさんづけとか。おかしいだろ」
「そうですね・・・じゃぁ」
ちょっと頭を整理。
えと・・・悠斗さんが、お兄ちゃん。
巧さんは・・・巧くん?
恭介さんは・・・恭介くん?
いや・・・恭ちゃんの方がいい?
翔さんは・・・翔ちゃん?
で、小夏さんは・・・小夏くん?
くんとちゃんがゴチャ混ぜ状態。
多分、パっと見の人柄で脳が勝手に決めてしまった。
「えっと・・・悠斗さんは・・・お兄ちゃん」
「ん」
「巧さんは・・・巧くん」
「了解」
「恭介さんが・・・・・・恭ちゃん」
「は?」
明らか不満そうな声が返ってきた。
わー殴られそう殴られそう。
だけど、これ以上口を出すのも怖いのでここでスルーしておこう。

