「何驚いてんの? オレなんだけど」
「小夏くん・・・?」
おそるおそる後ろを振り向くと、見慣れた小夏くんの顔。
「何でアンタ、今日はこんな時間に帰り?」
「・・・友達と寄り道してて・・・・・・」
「暗いだろ。危ないとか思わなかったのかよ」
「・・・・・・ごめんなさい」
「!? 何で泣くわけ?」
小夏くんに叱られたことで、危ないという状況を確認させられて。
それで、小夏くんに会えた安心感がたまらなく溢れ出した。
泣くぐらいに。
そして、子供みたいに泣いてしまった。
「・・・小夏くんが、来てくれて・・・よかった」
見慣れた小夏くんのブレザーのすそを、キュっと握った。
そして、小夏くんがいる安心感を噛み締める。
やっぱり・・・甘えなきゃ生きていけないかも、私。
「遅くなるときは、オレに電話しろ。迎えに行くから」
「・・・迷惑でしょ?」
「別に。ま、オレ・・・部活長引いて行けないときもあるかもだけど・・・。最優先でオレに頼れ」
「いいの?」
そんな私の不安気な言葉に、小夏くんは口元をゆるめてフっと笑った。
「オレが頼れって言ってんだから。大人しく甘えて」
「甘えていいの?」
「・・・甘えて欲しい」
「ありがと」
その言葉で、甘えてOKと、脳が指示を出す。
多分ダメ。
とかここで言われてたら、落ち込みすぎてたな私。
私・・・甘えるのが習慣みたいになってる。
「オレが行けないときは・・・巧か悠斗な。翔は無理」
「わかった・・・」
私の返事に、小夏くんは少し悔しそうな顔をした。
「・・・本当はオレ以外に頼られるのとか腹立つけどな」

