八木さん家の5人兄弟。


「了解」

 私の目の前の翔さんが私に向かって笑いかける。


「オレは翔。年は18。雪ちゃんとは・・・同じ高校になるね」

「そうなんですか?」

「うん。だから、登校は一緒にしようー」

「しなくていい」

 お兄ちゃんがバッサリと、翔さんの提案をダメにする。

「はぁ!? 悠斗、なんでだよ?」

 翔さん大激怒。

 そんな翔さんにお兄ちゃんは呆れたように話し出す。


「よく知らない女の子を襲おうとした男に、一緒に登校させれるか」

「いやいや・・・あのね、さっきキスしようとしたのは・・・その、目覚まし代わりみたいな?」

「次、小夏」

「オレの話無視!?」

 兄弟らしいやりとりを、見つめていると、小夏と呼ばれた人がしゃべりだす。

 席は、恭介さんの右。


「名前は小夏。年は17。オレもアンタとは同じ高校」

「ていうことで雪。学校は小夏と一緒に行け。小夏なら・・・多分平気だ」

「多分? オレ、妹襲ったりするほどバカじゃないですけど」

「まぁ、そうだよな」

「で・・・雪とかいったっけ?」

「はい」

「次は、アンタが自己紹介する番だろ?」

「え、あ。はい」

 皆の視線が集中してちょっと・・・緊張がヒドイんですけど。

 私は思わず俯きながらしゃべりだす。


「雪・・・です。年は16。今日からここのお家にお世話になります。よろしくお願いします」

「ん。よろしく」

 隣の巧さんが、そう声をかけて頭を軽くポンポンと撫でる。

 不思議だな・・・。

 巧さんの手って、撫でられると・・・すごく安心する。


 私は巧さんをチラっと見て、ニコっと微笑んだ。