八木さん家の5人兄弟。


「だから、今の状態が一番いいの。だから小夏。2人部屋で我慢してくれ」

「・・・しゃぁねぇな」

 一件落着。

 と、いったところだろうか。

 ティッシュ箱のぶつかったところを、必死にさすながら涙目でお兄ちゃんをにらんでいる翔ちゃんは、ちょっと悪いことになっちゃったかな・・・。


 私が来たから、こんな争いが勃発しちゃったわけで・・・。


「何、落ち込んだ顔してんの」

「え・・・」

 小夏くんに声をかけられて、パっと顔を上げる。

「別にアンタのせいとか思ってないから」

「・・・・・・」

 思ってたことを指摘された。

 確か、巧くんにもこんなことをされた記憶がある。


 やだなぁ・・・私って思ってることが全部顔に出てるのかな。

 
 私は自分の顔を両手で覆った。
 
 あぁ、顔赤いなぁ多分。


「だから、そんな落ち込まないで」

「あ・・・・・・」


 小夏くんがそんな優しいこと言うなんて意外で、キュっと心臓が鳴った。

 無愛想かと思ってた。

 てか、多分無愛想な部類なんだろうけど。


 だけど・・・こんな優しいことも言ってくれるんだ。


 私は嬉しい気持ちで小夏くんに向かってうなずいた。