小十郎が見えたことで猫になっていた門番の表情が曇る。
「それがこの者、政宗様のお力になりたいとか何とか……」
「政宗様の?」
門番は小十郎への視線を反らさずに頷いて、彼の返答を煽った。
どうしますか、といった雰囲気が窺える。
小十郎はしばらく考えてから、源九郎に向き直った。
「どこの者ですか?」
―――――俺を認めるための、片倉小十郎の見定めが始まりやがった……!
俺は咄嗟に身構える。
これで伊達政宗と対面できるか否かを分けるなら、安易に答えないで慎重に行くべきだろう。
「三河出身だ。槍は幼い頃より心得ている」
源九郎は彼に無駄なことを悟られないように最低限の内容を無表情で答えた。
「………………」
小十郎の眼光がさらに輝く。
卵を狙う烏のように源九郎が纏った殻を嘴で砕こうとする。
「貴方は…―――――」
そして次に小十郎が言葉を紡ごうとしたとき、


