「あ、コウ!琉生家まで送ってってあげて?」 「え、俺?」 なこはちょうど隣を通った坂本を引きとめる。 一緒に居た友達はじゃあな、と先に行ってしまった。 いきなりのことで驚いてる様子。 「…ん、いいよ」 「ありがと。いきなりごめんね。」 「ありがとね。」 っていうか… なこさん、あなたも一人ですよね。 「坂本、なこの家まわって帰るんじゃダメ?」 「なに言ってんの、あたしの家なんて駅からすぐだから大丈夫よ」 「危ないから。」