涙で濡れた頬に風があたって冷たい。 ポケットからハンカチを取りだそうとしたのだが、出てきたのはティッシュだけ。 とりあえずそのティッシュで涙を拭いた。 「なこも使う…?」 「あ、うん…ありがとう。」 ティッシュを渡すと、私と同じように涙を拭いた。 そして少し眉を寄せた、何かを決心したかのような顔をして、私の方を向いた。 「琉生は、これから日野くんとどうするの?」