『もしまた電話してきたら、その時はどうなっても知らないから』 あたしは返事を聞かずに電話を切った。 あーもう、しつこいなぁ。次掛かってきたら、絶対ちよさんに言おう。 「稚里…?」 『なに?』 ソファーで雑誌を読んでいた琴音があたしを見ていた。 「……相談、した方がいいよ?」 『は?誰に、何を?』 あたしが首を傾げると、琴音は怒ったように眉間にシワを寄せた。 「暁斗くんに!電話の事!!」 『……はぁ?何で』 そう言うと、睨まれた。