そしていつか、本当の家族になったとしたら。 今はまだ、先の事は分からないけど。 克幸となら。 頭の片隅で、そんな事を考えた。 「―――今日は、付き合ってくれてありがとな」 家の前についた時、克幸がそう言った。 「私はもらってばっかで得したけどな」 「それもそうか」 「そういや、姉ちゃん達にはいつ渡すんだ?」 「当日にするよ。その方が良さそうだろ?」 「イベント好きだもんなぁ」 私達は2人の顔を思い浮かべて苦笑する。