『俺が自殺…?』



意味が解らない



『千紘、千紘!』



俺は此処に居るのに
千紘が話してるのは俺じゃない!



千紘を助ける為


踏み切りの中へ入ろうとした
俺を止める人だかりの人達..



『離せって…友達と友達の妹の友達なんです早く助けないと…』



俺が必死に線路へ入ろうとする中
突然俯いていた顔を上げてニヤリと笑った美希は



ゆっくり
ゆっくり



左手を上げ指差す



『美希チャン…?』



美希が指を差した方向へ
視線を向けるとそこには



快速電車か?



物凄いスピードで


千紘と美希の立つ線路に
電車が迫って来ている。



『千紘、美希チャ…』



あはっ



あははははっ..



突然


大声で笑い始めた美希の顔は



皮膚が剥がれ落ち血だらけになって
蝋燭のロウの様にドロドロ溶け始める



『な、なっ…』



そんな美希を見て
悲鳴を上げパニックになる人だかりの人達。



その隙に



線路へ入ろうとしたが
電車に間に合う事なく



グチュ



グチュグチュグチュグチュ



バキッ



キキーッ…



急停車する電車



『……。』



千紘と美希の姿はなく
無惨にも俺の目の前で



千切れた美希の腕
千切れた千紘の足



真っ赤になった線路中に人肉の塊が飛び散った..